緑内障について
緑内障の症状は気付かないうちに進行する視野障害です。
2000~2001年に多治見市の市民検診に大規模疫学調査が行われました。 その結果、40歳以上の人口のうち緑内障患者は5.0%、20人に1人と予想以上に多いことがわかりました。全国では約200万人と推定されています。ところが、その内の80%の人達が御自分では緑内障に気づいていない潜在患者であることもわかりました。
日本の失明原因において緑内障は2割以上を占めます。いったん進んでしまった病状を回復させる方法はありませんので、悪化する前にできるだけ早期に発見し、治療を開始及び継続することが大切です。ゴールのない病気ですが、 大部分は定期検査と治療を続けることで日常生活に支障を来さないようにすることが可能です。
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緑内障の原因
眼の奥の視神経乳頭という網膜から神経が集まってくる部分に負担が掛かって、神経線維が減ってくることによって起こります。
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緑内障の症状
緑内障の症状は気付かないうちに進行する視野障害です。
急性の発作を起こした時には虹が掛かって見える虹視症や激しい眼痛や頭痛・吐気が出ることがありますが、通常は何も自覚症状がありません。
知らないうちにじわじわと見える範囲が狭くなっていくのです。
かなり進行しないと見えにくいとは感じません。ですから、ご自身で自覚した際にはかなり進行している状態とも言えます。
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緑内障の治療
緑内障は、眼圧を下げることで、進行を防止したり、遅らせたりすることができる可能性のある病気です。ただし、障害を受けた視神経線維を回復させることは現在の医療では不可能です。
今のところ、点眼剤や手術などで眼の内圧(眼圧)を下げる以外に有効な治療法はありません。(サプリメントでは治りません)
つまり、緑内障の治療とは見え方を改善する事はできず、病気の進行速度を緩めることだけです。
早く発見できたほうが早く治療に入ることができ、その分進行を遅らせることができます。
当院では眼圧・眼底・静的視野検査・動的視野検査・光干渉断層計・隅角検査などを通じて緑内障を発見および治療をしておりますので、定期的に眼科を受診して緑内障を早期発見できるようにしましょう。